息を吸おうと頑張らなくても大丈夫

以下は女性テューバ奏者M.K.さんとのメールやり取りからの一部抜粋です。


M.K.さん
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以前より、ブレスした直後の音が外れることが多い(ボフン!となって音にならない)のはなぜだろうと思っていまして...
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外池:
上のように書かれていましたが、逆にブレスしていない時の普段のタンギング、アタックでは外れるということはあまりないということでしょうか?

もしそうであれば、一つ試してみて頂きたいのですが、演奏中はブレスは気にせず音を出すことだけを意識してみてください。

息は吸わなくて大丈夫です。

と言っても本当に息を吸わないと窒息してしまいますが、、、息を吸おうと意図しなくても、積極的に息を吐いていれば空気は自然に肺に入ってくるように身体は出来ています。

息を吸おうと意図するより、積極的に息を吐くことに意識を向けた方が、結果的にブレスも発音もスムーズになることが少なくありません。

日常のお喋りで、話している途中で意識して「ブレスしよう!」と思わなくても自然に息継ぎをしてお喋りできると思うのですが、同じ理屈です。

息をたっぷり使って音を出すこと。

この点に集中して吸うことは身体の全自動システムにお任せしようと思って曲などを演奏してみてください。

何か変化や気がつかれたことがあればぜひお知らせください^_^

M.K.さん:
ブレス直後のタンギング以外は、あまり外れることはないと思います。
(というか、あまり意識してないので外してないと思う、くらいですが)

ブレスをするときは大体、「次の音は決めどころだから出さなきゃ!」というときが多く、それを外すことが大変な自己嫌悪になっていました。

チューニングが苦手なのも、それと通じるものがあると思いますが…

…と思いまして、今日は少し、意識をおっしゃるような「身体の全自動システム」に持っていくことにしました。
するとチューニングの音が、いつもより楽に出せた気がします。

今まではチューニングの音を、マウスピースのかなり手前に当てることを意識していたのですが、今日やってみたら、それよりもだいぶ奥の方に当たっていました。
意識しすぎて、口を絞めていたんだと思います。

最近の練習後に感じていた、口の周りにだるさもだいぶ少なくなりました。
あとは…長時間座って吹いてると、腰痛が気になるくらいです(^_^;)

このように、少しポイントを変えただけで、だいぶ効果が出てきました。ありがとうございます!

今後も続けて参りますので、引き続きよろしくお願い致します(^_^)

まとめコメント☆
呼吸については、人間はかなり意識的に、技術的に高度なことを学習することができますが、反面意識的になり過ぎてしまったり、「呼吸法」を学ぶことで奏法をかえって複雑にしてしまうこともあります。

呼吸を学び、トレーニングすることはもちろん有益ですが、場合によっては自然な呼吸をただ身体に任せてしまうことが最良であることも少なくありません。

この場合は音を出すために息を吐くことだけに意識を向けることで、結果的に吸うことは身体にお任せしてみることを提案しました。

管楽器を専門に学ぶ方ほど、時には呼吸法を一度意識から外すことが、思わぬ出口のきっかけになることもあると思います。

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