伝えたいことと伝えられること
アレクサンダー・テクニックの学校BODYCHANCEで、
「ワークショップの計画を立てよう!」
というドキドキなアクティビティをしました。。。
ワークショップを企画するというのはなかなかどうして大変です。何人くらいの人が参加するのか、どんなバックグラウンドの人達なのか、何時間の企画なのか等々考えなくてはいけないことは沢山あります。
けれど、今日はその中でも一点、
何を一番伝えたいか
をはっきりさせるということが大きな課題でした。
アレクサンダー・テクニックはとても奥深い学びです。
出来ることがたくさんあるし、学ぶことも沢山あります。その中から教師が何を伝えるかはぜひ考える必要のあることだと思います。
初め、私が組んだペアでは、アレクサンダー・テクニックを使って
「あの曲の、あのフレーズが望み通りに吹ける!」
をメッセージにして伝えたいと考えました。アレクサンダー・テクニックは身体の機能をとても高めてくれる技法ですから、音楽家の演奏の力になってくれますし、私としては「望み通りに吹ける」というメッセージから、自分の望みとは何か(アレクサンダー・テクニックは自分の「望み」というものをとても大切にしています)を生徒さんが自分で明確にできる機会になってほしいと考えていたのです。
でも、結論から言ってしまうと、このメッセージは少し欲張り過ぎだったようで、もう一度見直すことになりました。
ワークショップには、アレクサンダー・テクニックの学びを提供するというだけでなく、まずはアレクサンダー・テクニックという大変ながーい学びの入り口を紹介するという意味があります。
まだアレクサンダー・テクニックを知らない人に、アレクサンダー・テクニックって面白そうだな、役立ちそうだなと興味を持ってもらうことが大切なので、ワークショップではぜひ生徒さんにはっきりとした「手応え」を持って帰ってもらいたい。その意味では、私が考えていた「自分の望みを探求する」ことは短いワークショップで伝えるには少し大き過ぎるテーマだったかもしれないと気づかされました。
ペアを組んでくれたトレーニー仲間も木管楽器を演奏される方だったので、2人で管楽器奏者に手応えを持って帰ってもらえる、より分かりやすく、よりシンプルなアクティビティを考え直して、アレクサンダー・テクニックの大切な基礎である、頭のバランスが「身体全体」に影響することを管楽器を演奏しながらのお互いの観察でまずはじっくり実感・体験してもらうというプランを考え直しました(^_^)
まだ学び始めた私にはちょっと大変なことに思えましたが、自分がグループをどう教えるかをプランニングするというのは刺激的な経験でした。
伝えたいことをはっきりさせることはもちろん大切なのですが、それだけではなくて生徒さんにそれを限られた時間でどこまで伝えられるのかということも慎重に考えるべきことです。
教師と生徒のそれぞれに伝えたい、学びたいという望みがあって、それがお互いにマッチすることが、ワークショップに限らず、良いレッスンには本当に大切であると改めて実感することが出来ました。
実際にワークショップを企画するというのはずーっと先のことになるはずですが、今日は実に貴重な機会をもらえました。
そんなわけで引き続きじっくりゆっくり修行中です(^^)
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