「好奇心」を持った練習を!
前回は
「どうなるかな?」
という疑問と好奇心を自分に許しながら練習に臨んでみてほしいとお伝えしました。
直ぐに聞こえそうな反応が
「そんな目標や目的が曖昧な練習は非効率だ!」
という声です。少しこの点についてお話させてくださいね(^_^)
その前に練習という行為を組み立てているプロセスを、細かく見直してみましょう。そこには本質的には
「目標」→「行動」→「達成」
という段階があります。
私達は目標を設定してから行動をするというプロセスにはすごーく慣れ親しんでいますから、このプロセスが自分の意識に上ることさえないかもしれません。
でも、ちょっと立ち止まってもらうと、この三段プロセスには実は一つ大きく欠けているものがあります。それが
「プランを検討する」
という段階です。
仮定のお話をさせてくださいね。
例えばロングトーンをする時、あなたが理想の音色を思い描くのと同じくらい明確に、あなたのプランを毎回検討してみてほしいのです。
本当にブレスはもっとたくさんとるべきですか?吸いすぎでは?タンギングが雑すぎる(て先輩に怒られました?)?ホールではそのくらい大きく発音する必要があるのでは?etc.
自分を疑いながら練習することを勧めるのではありません。そうではなく、意地悪な言い方ですが「信仰」のように「正しい練習」を決めつけないでほしいのです。
自分の音を毎回フィードバックとして聴きながら、奏法というプランを設計する実験が練習だと考えてほしいのです。
そういうプロセスを促進するのが
「どうなるのかな?」
という好奇心なのです。
一方で
「こうならなくてはならない!」
という目的至上主義は実験精神の妨げです。
目的至上主義とそれに対する抑制は、アレクサンダーのとても大切なアイデアですから、次の記事でもお話させてください。
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