繰り返さなくて大丈夫?

前回、アレクサンダー・テクニークのレッスンにおける「基礎練習」の意味合いをご紹介しました^^

管楽器の演奏家の方から出てくる当然の疑問として考えられるのが
「毎回違う結果の基礎練習なんて問題あるんじゃない?」
というもの。

なるほどもっともですし、実は私もそんな風に初めは考えていました。
「管楽器の『練習』なんだから成功率と再現率はしっかり高めていかなくちゃ!」
っていう考えがしっかり自分に身についていました。

けれど、この点は当然と思うのではなく、もう少し「本当に絶対そうかな」と考えてみることもできます。

少し子供時代のことを振り返ってみてください。

皆さんはいつの間にか二足歩行でキビキビ歩けるようになりましたが、赤ちゃんのはいはいから見事な二足歩行に到達するまで、どのくらい熱心に「練習」しましたか?
毎日欠かさず適切なバランスで両足を使うように繰り返し繰り返し慎重に計画を立てながら弛まぬ努力をしたことを覚えていらっしゃいますか?

自転車に乗ることを覚える時も、サドルに対する角度、ハンドルを持つ時の「力」の使い方、足を回転させるスピードの調整など、
膨大な時間をかけてトレーニングしたことを覚えていらっしゃいますか?

ちょっと、意地の悪い書き方でしょうか^^;

そう。大人になると当然にできると思われることの中には結構複雑で難しい「技巧的な」活動が多いのですが、
それを身につけるために反復練習、反省会を行わなくても、毎回違う結果でも気にせずに楽しく繰り返しているうちに「上手に」なってしまったのではないでしょうか?

「それと楽器は別問題!」
という声が今度は聞こえてきそうです。
それは確かにそうかもしれないのですが、アレクサンダー・テクニークを学ぶうちに気づいてくるのは人間の身体は本当にとっても高機能で繊細に作られているという事実。

楽器演奏のように高度な活動では話が違うというのは本当でしょうか?
そんな常識についてももう一度「本当に絶対にそうかな」と考えることを最近私は探求しています^^

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