まずは頭と脊椎!

アレクサンダー・テクニークのレッスンでは、生徒さんが色々なアクティビティを行う中で実際に身体を動かしながら効果的な「自分の使い方」を学んでいきます。

アクティビティの種類は、パソコンのタイピングや草むしり等の日常の動作から、楽器を演奏する、空手の型を演じる等のいわゆるパフォーマンスまで実に様々で、教師は生徒さんの動きを観察して、解剖学の知識に基づいて筋肉や骨格の構造に添った動きのプランを提案していくのですが、アレクサンダーのレッスンが他のスポーツや音楽のレッスンと少し異なってユニークなのは、動きのプランを提案する時に、具体的な身体のパーツを使う技術(スポーツでいうならばフォームや楽器の構え方etc.)を伝える以上に、まずは「頭と脊椎」のバランスを確認することからスタートするというところです。

何故、頭と脊椎が優先されるのかというと、頭と脊椎のバランスが整ってくると動きに関わる他の細部も結局は自然に整ってしまうからです。アレクサンダー氏が頭と脊椎のバランスをプライマリー・コントロールと名付けて最重視した理由もここにあります。
それほど、頭と脊椎の関係が身体全部に強く影響してしまうのですね。

管楽器の例でいうならば、普通の「楽器のレッスン」ならまずアンブシュアを見直す必要があるように見える生徒さんが、アレクサンダーのレッスンで頭と脊椎の関係を整えていくと、驚いたことに結局はアンブシュアの問題もいつの間にか解消してしまったりします!

練習で熱心になればなるほど、アンブシュアやタンギングのような細部に集中してしまいがちですが、こういった細部も、結局は「自分全体」の使い方の結果であったりします。

そういう細部一個一個に意識をとらわれてしまうのではなく、まずは自分全体の使い方を見直してみること。とても簡単な理屈ですが、アレクサンダーのレッスンはこの積み重ねです。

技術的な問題点に出会ったとき、その問題を直接解決しようと頑張る前に、一度「頭と脊椎」のバランスがどうなっているかを思い出してみてください。

いろいろな気づきがあるはずです(^_^)

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