諦めるを許そう!

「諦める」という言葉が苦手な人は沢山います。
「諦める」ことにネガティブなイメージを持っていたり、「諦めない」ことに夢や希望を紡ぐパワーを重ねていたり。。これは私達が触れてきた、漫画や映画や小説などの色々なドラマ、そして夢に向かって諦めずに努力してそれを成し遂げてきた私達自身の体験が作り上げた、強い強い信念がそれを支えているからです。

諦めずに努力することは私達を前に進めてくれる力になりますし、時には困難を打ち破る突破口にもなる姿勢です。けれど、「絶対に諦めない」姿勢が行き過ぎてしまうと、私達はがむしゃらに頑張ることに捕らわれてしまいます。

がむしゃらに頑張り続けて、目標が達成できることもありますが、残念なことにがむしゃらに頑張り続けていたらいつになっても達成できない目標も現実には存在します。。

一番気をつけたいのは
「とにかく回数をこなす」
「とにかく練習時間を増やす」
という発想にはまり込んでしまうこと。楽器の演奏はとても高度で、そしてとても繊細な技術の組み合わせで成り立っています。回数をこなせばこなしただけ上達する場面もある一方で、回数だけを繰り返していると却ってどんどん遠回りに進んでしまうこともあります。

こんな時は
「回数を増やすこと」
ではなくて
「やり方を変えること」
が本当は必要なのですが、「やり方を変えること」も私達はとても苦手です。。

一つには、私達の思考はやりたいことや望みを強いモチベーションに変えられる一方で、やりたいことや望みに視点が貼りついてしまって、そのための「やり方」を考えることを忘れてしまいがちということがあります。

そしてもう一つの困難が、やり方を変えるためにはそれまでの自分のやり方を一度諦めなくてはいけないということ。これこそが一番の障害かもしれません。

あんなに一生懸命取り組んだのだから、上手く出来たこともあったのだから、と「自分のやり方」についついこだわってしまう。皆さんもひょっとしたら覚えがあるかもしれません。私達は自分自身と同じくらい「自分のやり方」が大好きです。自分のやり方を変えることが自分自身を否定することのように感じられてしまうことさえあります。ここでも自分のやり方を「諦める」ことへの躊躇いがあるのかもしれませんね。

がむしゃらな練習に陥らないためにも、常に新しいやり方に気づき続けるためにも、音楽の学びには「諦める」ことが必要な場面があるのです。

自分自身を本当に信頼する勇気を持ちましょう!本当の信頼は、どんな失敗でも揺らぐことはありません。自分自身のやり方を諦めることも、本当の信頼を損なうことはありません。自分に優しく、自分を信じることを始めれば、諦めることも恐くないはずです。

今日の質問
どんな新しいやり方がありますか?

皆さんが今取り組んでいる課題。速いパッセージを演奏する、より大きな音量を実現する、音域を拡大するetc.

既に何度も頑張っていて、なかなか達成できないゴールがあれば、一度勇気を持って、今のやり方を変えてみましょう。新しいやり方を試してみることが突破口になるかもしれません。これまでの頑張りをお祝いしつつ、少し違うやり方にも目を向けてみる勇気を自分にあげましょう!

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