呼吸は全身で♪

アレクサンダー・テクニークを学ぶ効果の一つに「呼吸の改善」が挙げられます。

管楽器を演奏する上で呼吸は欠かせない要素ですが、なかなか教えにくく、学びにくい手ごわい分野でもあります。

腹式呼吸、胸式呼吸という言葉をご存知の方もいるかもしれませんが、アレクサンダーのワークではよりシンプルに
「全身で呼吸する」
ことを重視します。

お腹で吸う、お腹で息を使う等々、お腹を意識すると、お腹以外の身体を堅く固めてしまう人がいます。

人間の身体は全身が全て繋がっていますから、自分の身体の全てを等しく柔軟に使うのが一番効率的なのです。

具体的にはもちろん、
「首がらくで、頭が自由に動ける」
ことを思いながら吸うこと。

ちょっと時間をとって確かめてみてほしいのですが、楽器を吹こうと呼吸する時、首の後ろを固くしたり、背中をギュッと引き締めていませんか?

詳しい話は今回は省きますが、本当は呼吸には使う必要がない筋肉を緊張させていたりするのです。

もう一つ、呼吸のプロセスを少し見直してみましょう。
「息を吸って吐く」
と考えがちですが、呼吸の仕組みにより良く沿って考えると、本当は
「吐いて吸う」
のが呼吸の動きです。さらに言えば、「吸う」必要もなく、吐いた息に対して、空気の流れを邪魔せず許してやれば息は自ずと入ってきます。

息を吐いて、それから息が入ってくることをただ許してあげる。もちろん
「首がらくで、頭が自由に動ける」
ことを思い続けながら。

こうして、身体全体で呼吸が起こることを許してあげると、結果的に
「吸うぞ」
と頑張っている時より豊かに息が吸えるようになります。というより、本当に必要な量だけ吸えば良いことが理解できてきます。

まずは楽器を持たない普段の呼吸でも、思い出した時に「全身で呼吸する」ことを試してみてください。

より繊細で正確な呼吸ができるようになると音色はそれだけでがらりと変わりますから、ぜひ試してみてくださいね!

今回もお読みいただきありがとうございました。

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