背中を思い出す
「背中」はとても大きく広い部分を指す言葉です。解剖学的な定義・議論は措くとして、日常的な言葉で、私達が上半身とか下半身と呼ぶ上下に広がった身体において半分以上を占めているのが「背中」ですね。
これほど大きな部位なのにも関わらず背中を忘れてしまう人は少なくありません。パソコン仕事をしている時、本を読んでいる時、楽器を演奏している時、何かに一生懸命夢中になっていると自分の背中がどうなっているかをつい忘れてしまうものですが、これは突き詰めると、自分の視界・視野に無いものは忘れやすいということなのかもしれません。
特に、楽器を演奏する時のことを思い出してみると、まず構えた楽器は自分の目の前にあります、指揮者は目の前にいるし、楽譜ももちろん自分の前、殆どのホールではお客さんも基本的には自分の前にいます。
演奏する人にとって重要なものは基本的にいつも「目の前」にあるのでそちらにばかり意識が集中しやすいのです。
けれど、演奏に役立つ身体の使い方のためには、視界の「後ろ側」である背中も忘れないことが大切です。
頭と脊椎の関係を意識に入れるには、自分の背中に何が起きているか気づいていることが助けになります。背中が長く広く開放されているのであれば、頭が脊椎に対して自由に動ける状態にあるし、背中が短く狭くなっているのは、頭を脊椎に対して下に後ろに押し下げているからです。
背中が長く広く開放されていると、自由な呼吸の助けにもなります。
自分の背中の在り方に気付き続けることは音楽家にとってはとてもメリットのあることだと思います。
自分の後ろにあるスペースを思い出すことも同じくらい役に立ちますね。ホールや練習室で過ごす時、自分の後ろにスペースがあることを都度に思い返してみてください^_^
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