気付いていることが大事です

「集中」することが緊張の引き金になってしまったりして、集中は何かと厄介な言葉だというお話をしました。

大元にあるのは、考えることと筋肉の緊張を結びつけてしまうという習慣ですが、それだけじゃなくて、何かに集中しようとして他の情報を切り捨てようとしてしまうことも緊張につながることがあります。身体の仕組みに沿わないことをしようとするから、無理が生じて筋肉の仕事が増えるのです。

では身体の仕組みに沿うというのはどういうことか考えてみましょう。

例えば、大勢の人がいる場所で一対一で会話している時、相手の言葉に「集中」しているとしても、周囲の雑踏の音や声は耳に入り続けます。相手の声以外をシャットアウトすることなんてできませんよね?

電車で音楽を聴いていても、音楽以外の環境音ってやっぱり耳に入ってきます。

私達の目も耳も、いろいろな感覚器官は基本的に開きっぱなしで受け取りっぱなしです。何かしらの情報を「受け取らない」っていうことは目隠ししたり耳栓したり、特殊な方法を採らないとできません。

演奏についても、特定の音以外を聴こえないようにすることも、音程やリズム以外の情報を受け取れないようにすることもできません。

全方位の音を全部受け止めるしかなくて、そういう風に耳はできています。

どれか一つの音に集中する、何かの情報に集中すると意図する代わりに、情報を全て受け止めながら自分に今重要な情報に「注意を向ける」ことを試してみましょう。

注意を向けることは、その情報だけを取り出そうとするよりずっと効率よく自分の身体の仕組みに協力したプランになるはずです。

合奏の時、ちょっと実験してみてください^_^

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