「音程が悪い」?

前回は「音程が悪い」ことに悩んだり、その問題にばかり取り組むよりも、シンプルに自分が出したい音を声に出してみる、その音を明確にしてみる方が正確な音程の獲得に繋がるということを書きました。

さて、もう少しこのテーマについて考えてみたいと思いますが、「音程が悪い」というのは一体どういうことでしょう??

実はこれは観察というよりも評価です。

一方で「音程が高い」とか「音程が低い」というのは客観的な観察です。

この場合、観察することと評価することは、似ているようで全く違います。

音程が高い、あるいは低いというのは客観的な観察ですから、もし自分の音程が高めだと観察出来ているなら、チューニングを少し低めにしておけば楽器が助けてくれますし、逆に低めだと観察しているなら逆の方法で対処できます。

ところが「音程が悪い」という評価を自分に与えてしまうと、具体的な情報が見えない(高いのか?それとも低いのか?)ので問題ばかりが大きく感じられてしまいます。

それに、私達の心身は「良い・悪い」という評価をされるのが実はとても苦手です。

音程が悪い、姿勢が悪い、音色が悪いetc.実際には個性もあり、またもっと客観的に観察するべき要素に「良い・悪い」という物差しをあててしまうと、これは善悪の問題と変わらない評価になってしまい、悪いという言葉に対しては「罪悪感」や焦りが生まれます。

これが練習や本番の不必要なプレッシャー、緊張に繋がってしまいます。身体が能力を発揮することを邪魔してしまうのです。

自分に対して「音程が悪い」という評価をしないこと。その代わりに自分の音を客観的に観察してあげましょう。それだけで情報が増えて、出来ることが見えてきます。




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