弱点補強ではなくて長所増強!!
弱点を克服して物事をより良く改善するというパターンに私たちはとても慣れ親しんでいます。
改善・改良という目的には悪いことは何もありません。
演奏をより良くしたい。もっと上手に楽器を演奏したいというのは自然な欲求ですが、問題になるのは目的そのものではなく、その目的に至る手段です。
アレクサンダー・テクニークでは目的に至る「適切な手段」を明確にすることをとても大切にします。英語で"means whereby"と表されているのですが、単純に言えばより建設的で効率的な「プラン」を持つということ。
楽器の演奏に限らず、いろいろな技術の上達を図る時、私たちが取り得るプランには大きく二つの種類があります。
弱点を補強し、短所を直して上達を図るプラン。
強みをさらに増強し、長所を伸ばして上達を図るプラン。
この2つを比べるとどちらも同じゴールを目指しているのですが、そこに至る道筋が全く違います。
そして、私たちの心と身体にとってより建設的でより効率的なプランは後者です。
弱点補強プランの弱点?は、このやり方で上達を目指すと、毎日毎週毎年と限りなく自分の弱点を探し続けることになって、これがいつまでも見つかり続けるということ。根性とか根気がいくらあっても、きっとそのうち嫌になってしまいますよね(^_^;)
こういった取り組み方はある意味カッコいい?努力でもありますが、心や身体の仕組みから見るとどうしても不利なところもあるということを知っていてください。
弱点と向き合い続けることは私たちを絶え間無い「緊張状態」に置いてしまいます。
時には緊張感が私たちの集中や情熱を高めてくれることもありますが、練習にいつもどこか緊張感の影が差していると、それは身体の動きも心の反応も固いものにしてしまいます。
真面目な人ほどついつい根性で頑張りたくなるものですが、楽しく取り組む方が近道かもしれないということも覚えていてください^_^
そして、もし根性で頑張ることがあなたの音楽の大切な一部になっていたとしたら、ほんの少しだけ、のびのび楽しく練習することを試してみてください。
私の言うことを鵜呑みにしないで、また逆に軟弱者の言い分と思わないで、自分や周囲を観察して公平な目で確かめてみてもらえたらきっと新しい発見があると思います。
いつも新しい可能性を探ってみてくださいね!
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