本番の興奮を味方につける2つのプラン

こんにちは、外池康剛です!

本番の勢いに熱くなってバテてしまう。スタミナが続かない。

というご相談を何人かの方に頂きました。

特に、金管楽器は大きい音や高い音が続くと唇が疲労してバテやすくなる楽器です。

いわゆる攻める曲だと金管は激しいフレーズが多くなるのでこの傾向がより強くなるのでしょう。

私は古い世代の人間ですから
「本番も冷静に演奏できなくては良い音楽家とはいえない」
というようなことをかつては教えられました。

私自身も、お客さんが熱くなるのは良いけど、プレイヤーが勝手に熱くなるのはみっともないかななどと思っていたこともあるのですが、、今は殆ど逆の立場にいます。

まず、音楽は感情に働きかけるもの。音楽家は感情に動かされて演奏する人です。本番で熱くなるというのは音楽家としては当然のことでしょうし、ある意味、冷静でいられなくなるのは音楽家の最大の資質かもしれません。

本番は1回きりの舞台。ぜひ、興奮や感動を抑えないで、それを思い切り味わって演奏してもらいたい。その興奮や感動があるからお客さんも一緒に感動してくれるのだと思います。

考えてみたいのは、どうやって興奮を抑えるか、コントロールするかではなくて、抑えきれない興奮をどうやって自分のサポートにするか。大きく激しい波を抑えるのではなくて、どうやってその波に乗れるかということです。



第一のアイデアとして、自分の興奮がどんなルートで、どんな目的地に向かっていってほしいのか、本番に入る前から曲を見て準備してみるとどうでしょうか。

本番は予定と全く同じには展開しませんが、予め備えておけば沢山の場面で自分の望む演奏をするチャンスを増やすことができます。

曲のどのフレーズを興奮の頂点にするか、練習の時からそれを明確に決めておきましょう。熱くなるといろいろな計算が飛んでしまいがちですが、どこか一箇所、その曲の頂点を決めておくことはできると思います。

本番で熱くなったらゴールはそこだということだけでも覚えておくと大きく逸脱することはないはずです。

もう一つ試してみて欲しいのは、あなたの興奮にお客さんも招待しようという意図を持つこと。

あなたが感じている興奮や感動をお客さんと共有することこそ音楽の大きなゴールです。それを明確にしておくことで、あなたの興奮のパワーをお客さんにとっても大きなサポートにすることができます。

また、「お客さんを招待する」という意図を持っていると、演奏中に自分の中だけに入り込むことを防げます。常にお客さんの存在を自分の演奏プランに含めていると、興奮のパワーをしっかり受け止めながら、自分の中に冷静な意図も持ち続けることができます。

本番は楽しく思い切り演奏することが何より大切です。興奮する自分を思い切り味わえるように、そのパワーに上手に乗るプランを探求してみてください^_^

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