スランプ気味の時に思い出したいこと

最近、何人かの金管奏者の方から演奏のトラブル、躓きでご相談いただくことが続きました。

高音域が思うように吹けない。タンギングが破裂音になってしまった。などなど、お悩みの中身は具体的には様々なのですが、共通している傾向としては
「できなくなってしまったこと」
「うまくいかないこと」
に意識が集中してしまっているということ。



うまくいかないことを克服したい、不調から回復したいと思うほど、できていないことに関心が向くのは自然なことなのですが、心身の仕組みを考えると、これは必ずしも有益な取り組み方とは言えません。

大前提として、不調を自覚しているということは、「元々はできていた」ということを思い出してみましょう。

ということはつまり、演奏に必要な動きのパターンやテクニックは元々身に付いていたはずということになります。

この場合、現状できなくなったことがあるとしても、必要なのは新たな技術や経験を積むことではなくて、元々できていることを思い出してあげることです。

そこで、できないことを何とかしようと取り組むだけではなく、「できること」に取り組む時間を敢えて多く取って、「うまく出来る」という体験を自分に何度も刷り込んであげてみて欲しいのです。

「うまく出来る」を徐々に思い出すと、身体は自動運転で適切な動きのパターンに戻っていってくれます。

「できないこと」にがっぷりと向き合ってしまいやすいのが人の性でもありますが、ちょっとした不調を経験されている方は「できること」こそ上達の鍵だということも覚えていてくださいね^_^

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