解説!アレクサンダー・テクニークその②〜感覚はあてにならないという話
アレクサンダー・テクニークのレッスンではよく
「感覚はあてにならない」
ということを先生から生徒に伝えることがあります。
どういうことかというと、新しい身体の使い方を試すと、身体が受け取る感覚のフィードバックはだいたい「間違えた感じ」(新しい感覚なので、馴れた感覚と違うから「やりづらい」と感じたりする)になるので、身体の感覚をあてにしていると、せっかく身に付きつつある効率的な身体の使い方を学ぶ妨げになってしまうのです。
言い換えると
「効率的であること」
と
「効率的であると『感じる』こと」
は必ずしも一致しないので、生徒さんが感覚をヒントにしてしまうと、
「馴れ親しんでいるから『やりやすい感じ』はするけれど本当は不効率な身体の使い方」
を繰り返してしまいやすいのです。
悪いことに、逆も然りでせっかく新しい動きを獲得できそうな場面で
「効率的で身体の現実に沿った使い方なのだけど、馴れていないので『やりづらくなった感じ』がする」
ということが起こります。
なので、厄介なことに時々は「アレクサンダーの先生の言う通りに試したらかえってやりづらくなった」なんて話も起こってしまったりします
実際にはやりづらい「感じ」がするだけで、動きの効果はずっと良くなっているのに、悪くなったと信じてしまったりするので、ここが整理できないとレッスンが難しくなってしまいます。
じゃあどうしたら良いのかというと
「うまく出来てる感じ」
ではない物差しでレッスンの効果を見てみると良いと思います。
楽器を演奏する生徒さんはこの点とても有難いもので、「吹きづらくなった」、「弾きづらくなった」と自分が感じても実際の楽器の音色がより洗練されていたり、楽譜通り弾けなかったところがスラっと弾けてしまったりします。
「やりづらく感じるけれど、実際にはやりやすくなっている」
ことが楽器では良く分かります。
楽器以外の人でも、例えば肩凝りに悩む人や腰痛に困る人なら
「何かかえって座りづらい感じ」
がしても、新しい方法で椅子に座っていると腰がちっとも痛くないことに気がついたりします。
これもやりづらいと「感じる」けど実際にはやりやすくなったという例です。
この「感じ」で成功を図ろうというのは我々の根強い習慣、というかもはや生物としての常識みたいなものなので「感覚」を判断基準にしないというのはなかなかどうして、実際かなり難しいのですが、取り敢えずは
「やりやすい方法がやりづらく感じられたり、自分ではやりやすいと感じる方法が実はやりにくい方法だったりする」
と覚えておくといいでしょう。
そうはいっても「やりにくい感じ」がする方法は信じられねえよ!
という人もいると思うので、それはもう仕方ないと思うのですが(ぶっちゃけ勘が良い人はそれでも上手くいくのかもしれません)個人的にはアレクサンダーのレッスンの時だけでも「やりづらい感じ」を思い切って試してみることをおすすめします。
やりづらい感じがする上に、実際に演奏の役に立たない、とか、腰痛が改善しないというのであればそれはそのやり方はもう止めておけば良いというだけなので、レッスンでは半ばダメ元で騙されたと思ってやってみる(と、嘘みたいだけど何故か確かに上手くいく)という実験精神を持つことが、仮にアレクサンダーでなくても何にしろ上達の助けになるのではないでしょうか。
「感覚はあてにならない」
ということを先生から生徒に伝えることがあります。
どういうことかというと、新しい身体の使い方を試すと、身体が受け取る感覚のフィードバックはだいたい「間違えた感じ」(新しい感覚なので、馴れた感覚と違うから「やりづらい」と感じたりする)になるので、身体の感覚をあてにしていると、せっかく身に付きつつある効率的な身体の使い方を学ぶ妨げになってしまうのです。
言い換えると
「効率的であること」
と
「効率的であると『感じる』こと」
は必ずしも一致しないので、生徒さんが感覚をヒントにしてしまうと、
「馴れ親しんでいるから『やりやすい感じ』はするけれど本当は不効率な身体の使い方」
を繰り返してしまいやすいのです。
悪いことに、逆も然りでせっかく新しい動きを獲得できそうな場面で
「効率的で身体の現実に沿った使い方なのだけど、馴れていないので『やりづらくなった感じ』がする」
ということが起こります。
なので、厄介なことに時々は「アレクサンダーの先生の言う通りに試したらかえってやりづらくなった」なんて話も起こってしまったりします
実際にはやりづらい「感じ」がするだけで、動きの効果はずっと良くなっているのに、悪くなったと信じてしまったりするので、ここが整理できないとレッスンが難しくなってしまいます。
じゃあどうしたら良いのかというと
「うまく出来てる感じ」
ではない物差しでレッスンの効果を見てみると良いと思います。
楽器を演奏する生徒さんはこの点とても有難いもので、「吹きづらくなった」、「弾きづらくなった」と自分が感じても実際の楽器の音色がより洗練されていたり、楽譜通り弾けなかったところがスラっと弾けてしまったりします。
「やりづらく感じるけれど、実際にはやりやすくなっている」
ことが楽器では良く分かります。
楽器以外の人でも、例えば肩凝りに悩む人や腰痛に困る人なら
「何かかえって座りづらい感じ」
がしても、新しい方法で椅子に座っていると腰がちっとも痛くないことに気がついたりします。
これもやりづらいと「感じる」けど実際にはやりやすくなったという例です。
この「感じ」で成功を図ろうというのは我々の根強い習慣、というかもはや生物としての常識みたいなものなので「感覚」を判断基準にしないというのはなかなかどうして、実際かなり難しいのですが、取り敢えずは
「やりやすい方法がやりづらく感じられたり、自分ではやりやすいと感じる方法が実はやりにくい方法だったりする」
と覚えておくといいでしょう。
そうはいっても「やりにくい感じ」がする方法は信じられねえよ!
という人もいると思うので、それはもう仕方ないと思うのですが(ぶっちゃけ勘が良い人はそれでも上手くいくのかもしれません)個人的にはアレクサンダーのレッスンの時だけでも「やりづらい感じ」を思い切って試してみることをおすすめします。
やりづらい感じがする上に、実際に演奏の役に立たない、とか、腰痛が改善しないというのであればそれはそのやり方はもう止めておけば良いというだけなので、レッスンでは半ばダメ元で騙されたと思ってやってみる(と、嘘みたいだけど何故か確かに上手くいく)という実験精神を持つことが、仮にアレクサンダーでなくても何にしろ上達の助けになるのではないでしょうか。
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