「やめる」という力
演奏のスランプに陥っている時、とにかく何とかしようといろいろと試行錯誤してしまう人がいます(何しろ白状すると私もそうです)。
問題解決のためのきっかけが欲しくて、新しいことを「やってみる」ことを頑張ってしまうのですね。
もちろんそれが間違いというのではありません。
新しいことを試すことが解決の糸口になることもありますから。
けれど、容易に越えられないと感じる壁?やスランプにある時に「やってみる」という頑張り方しか知らない人はやってみることが際限なく膨らんでしまって、頑張りで自分を追い詰めてしまうことになってしまいがちです。
そもそも、例えば演奏に限らずスランプに陥るということは、自分のやっていることが以前とは本質的に少し違っているということです。
それは何かが「足りない」ということではなく(殆どの人がそう考えて頑張ることを選んでしまいますが)何かを「やり過ぎている」ことが原因ということもあり得ます。
アレクサンダー・テクニークはどちらかといえば何かを「やめる」ことを大切にするワークです。
レッスンでは驚く方も少なくありませんが、何かをやめることは時として何かをやってみる、努力するよりも圧倒的に効果的な解決策になることがあります。
スランプや不調に限らず、新しい課題やレパートリーに臨む時も、普段の?発想を思い切って転換して何かを「やめる」ことを試してみると思わぬ結果が出ることがあります。
(「やめる」のが苦手で、頑張らないと気がすまない。という人は「自分には努力が足らないのだ」という信念を抱え込んでいる人だったりしますが、これはまた別の機会に)
オススメです。
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